プロジェクトストーリー
工場再稼働プロジェクト
~強固な結束を確かな原動力として~
新たな原子力発電に対する規制が施行され、自然災害や航空機衝突など多岐にわたるリスクへの対応が必須に。原子燃料を製造し続けるために挑んだ、4名の挑戦を紐解きます。
PROJECT MEMBERS
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- 東海工場
安全・品質保証部 安全法務課 主務(当時) - M.K.
- 事業許可変更申請、設工認申請、使用前検査、施設定期検査などのとりまとめを担う。
- 東海工場
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- 東海工場
安全・品質保証部 安全法務課 技師(当時) - C.M.
- 使用前事業者検査にともなう検査要領書の作成や検査のサポート業務を担当。
- 東海工場
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- 東海工場
生産管理部 設備技術課 主任 - O.U.
- 主に設備のインターロック(安全停止機能)に関わる設計に携わる。
- 東海工場
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- 東海工場
製造部 転換課 技師 - Y.O.
- 新規制対応工事では施工管理。製造再開後は、再転換工程で製造や品質のとりまとめを担う。
- 東海工場
PHASE. 01
書類の山を越え、大規模な工事へ
原子力規制委員会が新たな安全規制基準を施行したのは、2013年。
それまでの基準が大幅に強化され、三菱原子燃料は新たな規制に適合するためにまず「事業許可」を取得する必要があった。これを得られなければ、原子燃料の製造は継続できない。それほどインパクトのある改正だった。
「数千ページにも及ぶ申請書の作成は、想像を超える苦労でした」と、事業許可変更申請、設工認申請のとりまとめ業務を担ったM. Kは振り返る。総力を結集して膨大な書類を整え、事業許可変更申請は2017年に、設工認申請は2018年から2021年にかけて当社では前例のない7つに分割してようやく認可を得た。
しかし、それは決してゴールではなかった。許可の内容に沿って、工場の設備を根本から大規模に作り変えなければならないのだ。
建屋の耐震補強や新たな設備の導入など、新基準が求める対応は広範囲に及ぶ。そこで現場の施工管理を担ったY. Oは、各部署や協力会社と連日打ち合わせを重ね、工事スケジュールの調整や設計変更にも即座に対応していった。
「当社以外に協力会社の職人さんも多数いたので、とにかく声を出して進めていくことを意識していました」とY.Oが話すように、プロジェクトはコミュニケーションを大きな原動力として、許可取得後から工事計画は加速していった。
PHASE. 02
手を取り合い、一体感を武器に前進
工事は、建屋・設備・電気系が一斉にはじまり、互いに干渉し合う複雑な状況が続いた。そのような中で、安全機能に関して新たな設備要件が付け加わっていった。
原子燃料の製造設備に対し、新基準に適合したインターロック(安全停止機能)の設計を担当したO.Uは、「申請内容が変わるとすぐに図面修正が必要になります。毎日がトラブル対応でした」と話す。たとえば建屋補強の要件が追加されれば、そこに通す配線や配管のルートを再考しなければならない。そこで部署を越えたコミュニケーションを徹底。各担当が「ここは自分たちが先に工事を進める」「そちらはこの日から着手可能」などとすり合わせ、止まらずに作業を継続した。
そうして新しい設備を組み込めば、同時に検査の準備もはじめなければならない。溶接や材料の証明、測定器の構成記録など、あらゆる証拠書類が必要となるのだ。その検査を担当したのが、M.KとC.Mだ。
「書類づくりは膨大でしたが、わからないところはM.Kさんに聞けばすぐに教えてもらえる環境で、一緒に働く人の顔がはっきり見えることに安心感を覚えました」と言う。一方、検査リーダーを任されたM. Kは、「検査も本当に大変な作業でした。ですが、目標が明確だったということが、皆のモチベーションを保てた理由の一つかもしれません。毎日が文化祭前日のような雰囲気でしたね」と表情を和らげる。
皆が一緒に走る一体感。それも、このプロジェクトには必要不可欠だった。
PHASE. 03
挑戦は、次の挑戦の力になる
工事と検査を完遂し、すべてが整ったのは2022年8月。停止していたラインは再始動し、原子燃料の製造が再び安定供給できる体制へと移行した。
O. Uは「ここまで大変だった分、やりきった達成感は大きい。人がしっかり連携できる会社なんだと改めて実感しました」と語る。Y.Oは「少しでも疑問があれば、誰でも声を上げられる雰囲気がある。この風土がなかったら、絶対にここまで乗り切れなかった」と胸を張る。それぞれが、人材の結束力や働きやすさを強く感じたと言う。
また、M. Kは「自分の専門知識を活かせるだけでなく、多くの部署と協力しながらプロジェクトに関わる面白さがありました」と話し、C. Mも「入社して間もない私へのサポートを厚くしてもらっていたので、どんなに大変なことでも乗り越えられる気がしていました」と続ける。
新たな規制基準への対応というこれまでにないプロジェクトは、チーム一丸となった結束力で成功を収めた。全員が手を取り合えば、「何とかなる」ではなく「何とかする」を実現できる。この経験は次世代を担う若い4名の成長の後押しとなり、次の大きな挑戦も乗り越えていける力が生まれた。