プラント動特性シミュレーション

概要

運転訓練シミュレータは、プラントの通常操作の習得および非定常の運転操作、例えば起動、停止操作や緊急時の対応処置等、 実際のプラントで訓練できない事象に対する運転操作の訓練を行うことを目的としています。

当社が開発した「MCOコンプレサ運転訓練シミュレータ」を紹介します。 本運転訓練シミュレータは、遠心式コンプレッサを用いたガスプロセス系統とその駆動装置系統および 潤滑油系統・シール系統を中心とした運転操作の訓練を目的としたものです。

65インチ大型液晶画面のプラント現場パネル
65インチ大型液晶画面のプラント現場パネル

システム構成

構成 詳細
ローカルパネル 65インチの大型液晶タッチパネルに、警報表示装置、プロセス値の指示計器、ターニングモータの起動/停止ランプ、補助ポンプの起動/停止ランプが装備されている。
蒸気タービンモデル 蒸気タービンの制御機構の模型。実プラントと同様、TTV、GV、ECV、コントロールレバー等を有し、ガバナ制御で動作する。
ガバナエミュレータ 実プラントの電子ガバナをガバナエミュレータで実現。蒸気タービンモデルのGV、ECVのアクチュエータへの制御信号を出力する。
オペレータステーション CRTタッチパネルオペレーションを可能としたDCS操作、監視画面端末。PIDパラメータ調整、AUTO/MANの切替運転操作のコントローラ画面、アラーム監視画面、インタロック監視画面、コンプレッサ性能曲線、蒸気タービン性能曲線表示、運転点表示等が可能。
インストラクタステーション インストラクタルームに設置し、訓練時に教官が使用する。シミュレーション対象プロセスの選定や、マルファンクション(プラントの異常状態)を発生させたりする。
擬音発生装置 プラントの運転状態に併せてコンプレッサ駆動装置や補機ポンプ等の効果音を発生させ、現場操作の臨場感を出している。

シミュレータ機能

構成 詳細
プロセスモデル 運転操作に対するプラントの応答を演算する。機器モデルを構築し、プラントの起動・停止や、プラントの異常発生をリアルタイムで実現している。
プロセスパターン選択 ガスプロセス系統はメークアップガスプロセス系統と冷凍プロセス系統、駆動装置は蒸気タービン・ガスタービン・電動モータ、シール系統はオイルフィルムシール系統とドライガスシール系系統を組み合わせ、20タイプのプラント構成に対応する。
ラン/フリーズ機能 訓練途中に状態を保持するときフリーズすることが可能。
スナップショット機能 スナップショットでセーブした運転訓練途中の状態を初期値として訓練を開始することが可能。
マルファンクション発生機能 運転中に発生するであろうプラントの異常を発生させる機能。訓練生はプラント異常を繰り返し体験できる。43種類のマルファンクションが可能。