ゼロから作り上げる喜び。三菱重工でしか味わえない「飛しょう体開発」の醍醐味
※記載内容は2025年7月時点のものです
日本政府の防衛力強化の方針を受けて、三菱重工では飛しょう体(ミサイル)の増産に力を入れています。この一大プロジェクトを生産の観点から支えているのが、生産技術課 飛昇体プロジェクトチームのメンバーです。今回は主席チーム統括の宇野 篤史とメンバーの堀田 鶴飛夢が主な業務内容やチームの雰囲気について語ります。
司令塔として各部署をまとめる飛しょう体プロジェクトチーム。チームで挑む防衛産業
まず初めに、現在所属されているチームの概要について教えてください。
宇野:防衛・宇宙セグメント 航空機・飛昇体事業部 飛昇体製造部 生産技術課 飛昇体プロジェクトチームは、2024年4月にできたばかりの新しいチームです。防衛力強化のために飛しょう体(ミサイル)の増産をめざしています。
総勢10人ほどのチームは大きく2つのグループに分かれ、1つは、各製品プロジェクトの生産準備計画を立てて推進していくグループ、もう1つはサプライチェーンマネジメント(SCM)など生産管理の効率化を検討するグループになっています。私は主席チーム統括として両方のグループに属し、メンバーをまとめています。
堀田:私はSCMなど生産管理の効率化を検討するグループに所属しています。メンバーは宇野を含めて5人程度で、チームのちょうど半分です。主なお客さまは防衛省で、時に他の重工系の企業向けにも製品を作っています。
おふたりの関係性について教えてください。
宇野:現在は上司と部下という関係性です。仕事での付き合いはチーム発足時からですが、最初の出会いは堀田が2年目社員の時でした。2年目社員が1年目社員の指導をする際、たまたま私が教育担当としてついていて、場を取りまとめる立場に堀田がいたんです。
よく私のところに相談にもきてくれていたほか、当時からすごくきめ細かい仕事をしていたし、何事にも率先して取り組んでいたので、とても好印象でしたね。
堀田:宇野は当時から優しく、すごく接しやすかったですね。正直、入社当初は先輩社員と関わる機会も少なく、三菱重工に硬い印象を持っていたんです。そんな中でも宇野はとてもフランクに接してくれて心強かったです。
今一緒に仕事をするようになって、さらに素晴らしいなと思うのが統率力です。私たちの仕事は品質保証部や調達部、技術部門などさまざまな部署を巻き込んで動かす司令塔のような存在なのですが、宇野が各部署をまとめてくれるので、みんながついてきてくれる安心感があります。
宇野:堀田は本当に気配りができる人なんですよ。たとえば何も言わなくても会議前に準備を入念にしていてくれることも。そういう一面もあって「この人はちょっと違うな」とよく感心しています。
「課題を見つけて動く人たち」の集合体──三菱重工が誇る自立型チームの実力
それぞれの具体的な業務内容について教えてください。
堀田:私は主に2つの業務を担当しています。1つは物流改革です。飛しょう体増産に伴う物量増加に対応するため、倉庫や輸送業務の効率化を進めています。倉庫内物流、工場内物流、調達物流などあらゆる物流領域の改善に取り組んでいます。
もう1つはDFM(Design For Manufacturability)という製造性を考慮した設計改善です。増産に対応するため、月産目標からタクトタイムを設定し、現状とのギャップを洗い出して課題を特定し、設計改善を推進する活動を行っています。
宇野:私は飛しょう体増産対応の部内取りまとめを担当しています。飛しょう体増産に全社ワンチームで取り組むべく、航空機・飛昇体事業部にHR部門や研究部門を加えたチームを作り、毎週ミーティングを開いて増産対策を検討しています。
各活動のフォローアップを行いつつ、増産に関わる活動に漏れがないよう必要に応じて新規活動を立ち上げながら、全社・事業部全体で連携して増産準備に取り組んでいます。
飛昇体プロジェクトチームの雰囲気はどうですか。
堀田:非常にコミュニケーションが活発で、わきあいあいとした、言いたいことが言える環境です。年代構成は30代4人、40代3人、50代3人と幅広く、課長職のような管理職メンバーから、私のような若手メンバーまで幅広いことが特徴です。みんな分け隔てなくコミュニケーションを取り、懇親会も多く開催されます。
宇野:チーム内のルールはあまりなく、自由な感じですね。「自分で課題を見つけて動いていく人たち」の集合体です。雰囲気は発足から1年半とは思えないくらい和やかで、なんと懇親会の2次会の出席率は100%。みんなお酒が好きだからかもしれませんが(笑)、なかなかないことだと思います。
それぞれ心がけていることはありますか。
宇野:メンバーが自分たちの置かれている状況をしっかりと分析して取り組めているので、見守るイメージで取り組んでいます。メンバーがやりたいことを実現できるように障害を取り払い、お膳立てをするのが私の仕事だと思っています。
堀田:私たちが生産技術の司令塔だということを意識しています。たとえば何が正解かわからない課題に向かっていく際には、関係者を集めてしっかりと方針を定めて動くようにしています。物事の判断は時に避けられがちですが、私は司令塔として関係者の話を聞きながら方針を決めていくことが大切だと思っています。
先輩たちの技術に新しいエッセンスを加えて。三菱重工に集う多彩な知識と経験の宝庫
チームで成し遂げたことや印象深かった経験について教えてください。
堀田:DFMに関する活動が印象深いです。増産のために製造性を考慮した設計改善を行うことにしたのですが、一度設計したものを変えるのは難しいということもあり、当初設計部門などから「なぜそれをやる必要があるのですか」という反対意見も上がりました。
しかし私自身、過去に2年間設計部門におり、設計の業務を理解していたため、言葉だけではなく、しっかりと定量的なデータで示して「だから改善が必要なんです」と丁寧に説明して活動を進めてきました。説得には時間がかかりましたが、今では関係部署にも協力してもらいだいぶ改善が進んできていてうれしいです。
宇野:私はいろいろなバックグラウンドを持つメンバーと働くことに楽しさを感じています。たとえば、民間航空機業務を担っていた大先輩2人をはじめ、三菱重工が積み上げてきたさまざまな知識と経験を持った人が集まっているんです。加えて最近はコンサルタントにもご協力をいただいています。
私自身は入社からこれまで飛しょう体一筋でやってきたものですから、このようにさまざまな人たちの意見を聞きながら仕事をやることで、新しい価値観に触れて非常に楽しく刺激的な毎日を送っています。
三菱重工ならではの魅力について教えてください。
宇野:数多くの飛しょう体を開発できることや、長い期間をかけてゼロから新しい飛しょう体を作れることは、なかなか他社では味わえない魅力だと思います。生産技術課として開発プロジェクトを担当した際はその製造方法を自分で考え、ものづくりの間近で業務に携わることができるんです。
往年の三菱重工の先輩たちが積み重ねた技術にさらに新しいエッセンスを加えて、どんどん製品にしていくプロセスがとても楽しいです。
堀田:キャリア形成という観点でも、さまざまな要素技術を経験できることが魅力です。生産技術の仕事は、部品加工、飛しょう体・エンジン組立、電子機器、治工具設計など多岐にわたります。私の場合は部品加工で4年間、設計業務に部署をまたいで2年間携わった後、今のチームでプロジェクト全般に関わる仕事をしています。
1つの要素技術を掘り下げるキャリア、複数の要素技術や複数の部署を経験するキャリア、プロジェクト全般に関わるキャリアなど、飛しょう体全体の開発・技術開発・製品取りまとめを行う当社だからこそ、多様なキャリアパスを歩むことができます。
お客さまに認めてもらえる製品を。効率的な業務フローで実現する「やり遂げる」チーム
チームに対して感じている課題やめざすチーム像を教えてください。
堀田:やらねばならないことは決まっているので、それをしっかりとやり遂げられるチームにしたいですね。どのメンバーも状況をよりよくするために意見を出せる人ばかりなので、お客さまにしっかりと認めていただけるような製品を届けるために、より効率的な業務フローを考え、増産に耐えうるSCM構築を実現していきたいです。
宇野:チームを取りまとめる立場からすると、増産へ向けたさまざまな業務改善にトライしたいという思いはすごくあります。「それをやりきる体制や組織は最適か」「各メンバーはパフォーマンスを最大限発揮できているか」と常に考えています。
社内でも注目を集めるビッグプロジェクトを少ないメンバーで担当しているので、共に戦える仲間をもっと増やしたいと願っています。
新卒入社者やキャリア採用者でも早期から仕事を任せてもらえる環境はありますか?
宇野:もちろんです。キャリアに関係なく、同じチームの仲間としてどんどん仕事をお任せしたいと思います。また、私たちのチームはまだ発足から間もないこともあり、みんなで一緒に勉強していく風潮が強いです。
そのため、仮にこれから入社する方であってもわからないことは聞きやすい雰囲気だと思いますし、誰に聞いても快く教えてくれます。
飛昇体プロジェクトチームでは、どのような人が輝けるでしょうか?
宇野:人がやらないことを率先してやれる人はすぐに活躍できると思います。たとえば、先ほど堀田が「物事の判断は時に避けられがちですが」と話していましたが、仕事をする上では決断できる、上層部に対しても臆せず自分の意見を伝えられるという能力も非常に大切です。
自身の信念やポリシーを持って「これと決めて、みんな行くぞ」と働きかけている人たちはこのプロジェクトの中でもどんどん評価されていますね。
堀田:目の前の仕事に夢中になれる人が輝けると思いますね。三菱重工には、おもしろい仕事がたくさんあります。今私が取り組んでいるプロジェクトも、技術的に量産が難しい飛しょう体をいかにたくさん作るかという点で難しさを感じる一方、やりがいがありとてもおもしろいと思うんです。ぜひ自分が夢中になれる仕事をみつけて没頭してほしいですね。