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450kWガスコージェネレーションシステムの初期負荷投入率向上仕様を開発
~停電時の電源供給能力向上により、BCP運用時の対応力を更に強化~

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2017年12月11日
東邦ガス株式会社
三菱重工エンジン&ターボチャージャ株式会社

東邦ガス株式会社(社長:冨成 義郎、以下「東邦ガス」)と三菱重工エンジン&ターボチャージャ株式会社(社長:花沢 芳之、以下「MHIET」)は、発電出力450kWのガスエンジンコージェネレーションシステム(以下、「ガスコージェネ」)において、新たに初期負荷投入率を従来機よりも向上させた仕様(以下、「本製品」)を共同で開発しました。2017年12月15日より本製品の販売を開始します。

本製品は、エンジンの周波数制御及び発電機の電圧制御を高度化することで、定格負荷時の高発電効率(出力400kW級ガスコージェネで世界最高クラスの42.0%)を確保しつつ、ガスコージェネ起動時の初期負荷投入量において、400kW級高効率ガスエンジンでトップクラスの180kWを達成しました(定格負荷の40%。従来機の135kWから約33%の能力向上)。

これにより、停電発生時の初期電源供給能力が向上し、従来機と比較してBCP(注1)運用時の対応力が一層強化された仕様となっています。

東邦ガスとMHIETは、本製品を病院や商業施設、オフィスビル、工場などに提案し、エネルギー利用効率が優れたシステムとして、ガスコージェネの更なる普及促進を図り、BCP、省エネルギー、環境への貢献に積極的に取り組んでいきます。

(注1)災害等で事業活動が中断した場合でも、早期に重要機能を復旧させるために、平常時に行うべき活動や緊急時における事業継続のための方法、手段などを取り決めておく計画

1.本製品のガスエンジン外観

2.特長

(1)非常時において従来仕様よりも早期の電源供給量の増加を実現

エンジンの周波数制御及び発電機の電圧制御を高度化することで、ガスコージェネ起動後の初期負荷投入量として400kW級高効率ガスエンジンでトップクラスの180kW(定格負荷の40%)を達成しました。これにより、早期の大容量電力供給が可能となると共に、従来仕様と比較して給電開始から最大電力供給までの時間の短縮も実現しました。

(2)電源セキュリティの更なる向上

本製品の初期負荷投入量の増加により、従来から搭載されていたBOS(Black out start)機能(注2)の強化を実現しました。さらに、本製品では、本機能とラジエータによる冷却機能(本年5月31日発表済み)を組み合わせることで、災害時に停電と断水が併せて発生した際にも、防災設備への給電、工場・ビルなどの保安設備への給電をより短時間で行えるようになり、電源セキュリティを更に向上させることが可能となります。

(注2)停電時に外部電源なしでエンジンを起動・給電する機能

<参考>仕様

内容 単位 蒸気・温水仕様 全温水仕様
パッケージ型式 - SGP M450-S SGP M450-W
エンジン型式 - GS6R2-PTK GS6R2-PTK
発電出力 kW 450 450
エンジン回転数 回転/分 1,200 1,200
NOx(エンジン出口) ppm(O2 = 0%換算) 200以下 200以下
発電効率(注3) 42.0 42.0
蒸気回収効率 17.5 -
温水回収効率 21.0 39.5
総合効率 80.5 81.5

国際標準化規格(ISO 3046)による試験、計測方法にて効率を算出

(注3)都市ガス13A 低位発熱量40.60MJ/Nm3の時の換算値で裕度は+5%とします。

以上