当社グループは、三菱三綱領に基づき制定された社是の精神に則り、社業を通じて社会の進歩に貢献するものづくり企業として、社会・産業インフラを支える製品・技術を世界に提供し、地球規模の課題解決に取り組んでいます。
2020年10月に発表した中期経営計画である「2021事業計画」において、エネルギー供給側で脱炭素化を目指す「エナジートランジション」と、エネルギー需要側で脱炭素・省エネ・省人化を実現する「社会インフラのスマート化」を2つの成長領域に定めています。これら領域の事業に注力し、また既存事業の脱炭素化・電化・知能化を推進することにより、2040年Net Zeroを実現し、カーボンニュートラル社会の実現に向けて貢献していきます。
2040年カーボンニュートラルを宣言し、2つの新たな目標を策定しています。
CO2排出量の削減目標
目標年 | (1)当社グループのCO2排出削減 Scope1,2 |
(2)バリューチェーン全体を通じた社会への貢献 Scope3+ CCUS削減貢献 |
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2030年 | ▲50%(2014年比) | ▲50%(2019年比) |
2040年 | Net Zero | Net Zero |
Scope1,2:Scope1は、当社のCO2直接排出(燃料の燃焼、工業プロセス)を、Scope2は、主に電気の使用に伴うCO2間接排出を示す。算出基準は、GHGプロトコル(温室効果ガス(GHG)排出量の算定と報告の国際基準)に準じる。
Scope3:Scope1,2以外の当社バリューチェーン全体での他社のCO2間接排出を示す。算出基準は、GHGプロトコルに準じる。但しこれに独自指標のCCUSによる削減貢献分を加味。
CCUS:Carbon dioxide Capture, Utilization and Storage、CO2回収・転換利用・貯留
目標達成に向けたロードマップ
上記活動に必要な資金調達の一環として、トランジションボンドやグリーンボンドなどのESGファイナンスの活用を進めています。
トランジションボンド発行実績
名称 | 三菱重工業株式会社第42回無担保社債(社債間限定同順位特約付) (第2回三菱重工トランジションボンド) |
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発行年限 | 5年 |
発行額 | 100億円 |
利率 | 0.459% |
発行日 | 2023年8月31日 |
償還日 | 2028年8月31日 |
資金使途 | 適格事業・プロジェクト(「既存インフラの脱炭素化」、「水素エコシステムの実現」、「CO2エコシステムの実現」)に関連する新規投資及び既存投資のリファイナンス |
取得格付 | AA-(株式会社 日本格付研究所(JCR)) |
主幹事証券会社 | 三菱UFJモルガン・スタンレー証券株式会社 みずほ証券株式会社 野村證券株式会社 大和証券株式会社 SMBC日興証券株式会社 BofA証券株式会社 ゴールドマン・サックス証券株式会社 |
第三者評価 | DNV ビジネス・アシュアランス・ジャパン株式会社 |
トランジションボンドの適合性評価 | ICMAグリーンボンド原則2021、環境省グリーンボンドガイドライン2020年版、LMA・APLMA・LSTAグリーンローン原則、環境省グリーンローン及びサステナビリティ・リンク・ローンガイドライン2020年版、ICMAクライメート・トランジション・ファイナンス・ハンドブック2020並びに金融庁・経済産業省・環境省クライメート・トランジション・ファイナンスに関する基本指針(2021年5月版)に適合している旨、第三者機関であるDNVビジネス・アシュアランス・ジャパンからセカンド・パーティ・オピニオンを取得 |
名称 | 三菱重工業株式会社第40回無担保社債(社債間限定同順位特約付) (第1回三菱重工トランジションボンド) |
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発行年限 | 5年 |
発行額 | 100億円 |
利率 | 0.310% |
発行日 | 2022年9月8日 |
償還日 | 2027年9月8日 |
資金使途 | 適格事業・プロジェクト(「既存インフラの脱炭素化」、「水素エコシステムの実現」、「CO2エコシステムの実現」)に関連する新規投資及び既存投資のリファイナンス |
取得格付 | AA-(株式会社 日本格付研究所(JCR)) |
ストラクチャリング・エージェント | 三菱UFJモルガン・スタンレー証券株式会社 |
主幹事証券会社 | 三菱UFJモルガン・スタンレー証券株式会社 みずほ証券株式会社 野村證券株式会社 大和証券株式会社 BofA証券株式会社 ゴールドマン・サックス証券株式会社 |
第三者評価 | DNV ビジネス・アシュアランス・ジャパン株式会社 |
トランジションボンドの適合性評価 | ICMAグリーンボンド原則2021、環境省グリーンボンドガイドライン2020年版、LMA・APLMA・LSTAグリーンローン原則、環境省グリーンローン及びサステナビリティ・リンク・ローンガイドライン2020年版、ICMAクライメート・トランジション・ファイナンス・ハンドブック2020並びに金融庁・経済産業省・環境省クライメート・トランジション・ファイナンスに関する基本指針(2021年5月版)に適合している旨、第三者機関であるDNVビジネス・アシュアランス・ジャパンからセカンド・パーティ・オピニオンを取得 |
レポーティング |
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グリーン/トランジションファイナンス・フレームワークの策定
当社は、「三菱重工業株式会社グリーン/トランジションファイナンス・フレームワーク」を策定しました。 本フレームワークは、独立した外部機関であるDNV ビジネス・アシュアランス・ジャパン株式会社より、以下原則等との適合性に対するセカンド・パーティ・オピニオン(第三者評価)を取得しております。
- ICMAグリーンボンド原則2021
- 環境省グリーンボンドガイドライン2020年版
- LMA・APLMA・LSTAグリーンローン原則
- 環境省グリーンローン及びサステナビリティ・リンク・ローンガイドライン2020年版
- ICMAクライメート・トランジション・ファイナンス・ハンドブック2020
- 金融庁・経済産業省・環境省クライメート・トランジション・ファイナンスに関する基本指針(2021年5月版)
トランジションボンド適格性に関する第三者評価
経済産業省モデル事例選定
経済産業省の「令和3年度クライメート・トランジション・ファイナンスモデル事業」に応募し、2022年3月17日にモデル事例に選定されました。
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2022年3月17日付ニュース
経済産業省「令和3年度クライメート・トランジション・ファイナンスモデル事業」におけるモデル事例に選定