未来の電源として期待される燃料電池、その革新的技術に触れる喜びをライフワークに。

※記事内容は取材当時のものです

四方 健太郎 KENTARO SHIKATA
総合研究所 伝熱研究部 伝熱第一研究室
2013年入社
工学研究科機械工学専攻修了

未来の電源として期待される
燃料電池に携わっていると伺いました。

三菱重工は固体酸化物形燃料電池(SOFC)のパイオニアとして知られています。マイクロガスタービンとの複合発電システムでは、最新機の実証運転では累計5000時間以上の連続運転に成功しており、今後もこの分野をリードしていくでしょう。私の仕事は、未来の電源として期待される燃料電池を普及させるための新しい技術の開発です。

燃料電池にはどのような課題があるのですか。

技術的には、まだ解決していかなければならない課題があります。SOFCの場合、1000℃近い高温で運転しますが、発電部の温度は高温であるほど性能が向上するのに対し、支持部等に用いている金属材料の保護の観点では燃料電池全体を高温にすることはできません。そのため、熱マネジメントによる温度コントロールが重要となります。低コスト化に向け、体積出力密度を増加する場合、このハードルはより高くなります。
このような問題に対し、解決のヒントを探っていくには精密な熱解析しかありません。実証機による実験とシミュレーションによって内部の熱の伝わり方を正確に調べ、予測します。最終的にはシステムとして最良な解決方法を考え、その成果を次の製品に活かしていくのです。

燃料電池が本格普及するには、
何がカギとなりますか。

日本では将来に向けて低炭素社会を実現していくといったビジョンがあり、超高効率な発電技術として燃料電池への期待はますます高まっています。ただし、その本格普及には、もっと大型化を進めなければなりません。施設の専用電源としてではなく、地域の電力需要に応えられる大きさになることで、初めてエネルギーインフラとして認められるものになるからです。
もちろんこれも簡単ではないでしょう。大きくなればそれだけ温度コントロールが難しくなります。従って、これまで以上に最適なマネジメント手法を考えていかなければなりません。

電力装置開発に対する、意気込みをお聞かせください。

私は大学時代に燃料電池を深く知るようになり、新しい電源としての可能性を感じて研究を始めました。電力利用の歴史の中でも、このような革新的な技術に触れられるチャンスはそうあるわけではないので、今後もライフワークとして取り組んでいくつもりです。
現在リチウムイオン電池の高密度利用に関する研究にも携わっていますが、こちらも熱の問題が重要になってくるだけに同じような手法で解決していく必要があり、それぞれ面白いですね。三菱重工は電力を生み出す装置だけでも何種類も手掛けていて、社内には豊富な知識やノウハウがあります。私の研究成果も歴史のひとつとしてそこに加わっていくのですから、恥ずかしくない結果を残していきたいですね。

四方 健太郎 KENTARO SHIKATA

四方 健太郎 KENTARO SHIKATA

総合研究所 伝熱研究部 伝熱第一研究室 / 2013年入社 / 工学研究科機械工学専攻修了。長崎に来てから始めたのが釣り。離島が多く好漁場に恵まれている県だけに社内にも釣り仲間は多く、中には自分で釣り船を持っている人もいるほど。そんな環境に影響され今は2週に1回の頻度で伊王島や樺島などのスポットに通っている。

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