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老齢LNG船向け制御装置の換装工事を実施

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三菱重工マリンマシナリは、LNG船において110台以上の当社製ボイラ・タービン制御装置の換装工事を実施した実績がありますが、この度、分散制御システム(以下、DCS:Distributed Control System)からボイラ制御装置の操作盤を独立させる初の換装工事を完了しました。

当社ではLNG船に搭載されているボイラ・タービンの制御装置を長期的に安全に運用頂くため、老朽化した制御システムの換装を推奨していますが、DCS組込型の統合装置においてDCSメーカーの支援を仰がず、当社独自でボイラ・タービンの制御装置を独立化する対応を開始しました。

これにより、独立換装後は当社からボイラ・タービンに特化した制御装置へのサービス対応が可能となり、トラブルシューティングの迅速化に繋がります。
性能については、独立盤の制御装置にゲートウェイ(注1)を設けて既設のDCSとのデータ通信を行うことにより、換装前のDCS組込型の制御装置と同様の操作性を実現しています。
また、ボイラ制御部分で使用していたDCSの部品類は同船の予備品として保管して頂くことにより、生産を終了したボイラ部分以外のDCSを継続して使用いただく場合の予備品確保に寄与します。

当社はこれまで培ってきた経験と技術により、お客様の要望に合わせた制御装置改造のソリューションを提供して参ります。

(注1) ゲートウェイ:通信方式や通信手順が異なる二者間やネットワーク間の通信を中継する装置。

左:換装前                      右:換装後