フレームワーク

サステナビリティ・CSRに関する方針

当社グループは、三綱領に基づき制定された「社是」の精神に則り、社業を通じて社会の進歩に貢献するものづくり企業として、社会・産業インフラを支える製品・技術を世界に提供しています。環境問題をはじめとする地球規模の課題解決に向けて、当社の製品・技術による貢献のみならず、事業プロセス全体における各種活動を通じてさまざまな社会的課題の解決に取り組み、事業と連動したCSR(企業の社会的責任)を推進しています。また、多様なステークホルダーに配慮した事業活動を展開し、得られた利益をすべてのステークホルダーの皆さまに最適に還元するとともに、卓越した製品・技術の提供を通じて、人と地球の確かな未来、「サステナブル(持続可能)な社会」を実現することをCSRの基本としています。
三菱重工グループ社員の共通の心構えとなる「CSR行動指針」は、「社業を通じて社会の進歩に貢献する」とCSRの理念が謳われている当社社是を、社員がつねに念頭に行動する上で、具体的にイメージしやすい形にしたものです。
2015年には「三菱重工グループグローバル行動基準」を制定し、多様な経歴、国籍、文化を持つ当社グループの社員がどのように行動すべきかという共通の規範を規定しました。また、環境については「環境基本方針」および「行動指針」を制定し、この方針・指針のもと環境負荷低減の取り組みを進めるほか、人権については、世界人権宣言などの国際規範に賛同するとともに、「三菱重工グループ人権方針」を策定しています。

CSR行動指針

わたしたちは、この地球にたしかな未来を実現するために、

地球との絆

緑あふれる地球を環境技術と環境意識で守ります。

社会との絆

積極的な社会参画と、誠実な行動により、社会との信頼関係を築きます。

次世代への架け橋

夢を実現する技術で、次世代を担う人の育成に貢献します。


(その他方針)

サステナビリティに関する体制

社会のサステナビリティ(持続可能性)に配慮した経営を推進するため、2021年10月1日付で、新たに「マテリアリティ推進会議」と「サステナビリティ委員会」を設置しました。国際社会や機関投資家などから企業に対して求められる環境・社会・経済の持続可能性に配慮するとともに現代社会が抱える課題や価値観を軸としたサステナビリティ経営体制をより一層強化します。
「マテリアリティ推進会議」は、2020年に当社が特定した5つのマテリアリティごとに、責任者と取りまとめ部門を持つ分科会を設置。社長を議長とし、マテリアリティの目標実現に向けた事業活動をフォローするとともに、事業部門へ必要な対応を指示します。
また、「サステナビリティ委員会」は、CSRを経営の基軸に据え、「常に社会の視点に軸足を置き、社会の期待に応え、信頼される企業」を目指し、これまでマテリアリティの特定やESG施策、社会貢献活動の推進などに取り組んできた「CSR委員会」を発展させる形で設置しました。CSO(Chief Strategy Officer、取締役、サステナビリティ担当役員)を委員長、GC(General Counsel)、CFO(Chief Financial Officer、取締役)、CTO(Chief Technology Officer)、HR(Human Resources)担当役員、グループ戦略推進室長を委員として、議題に応じてドメイン・セグメントの関係者を招集し、ESGや事業に関わる役員で構成しています。原則として年2回開催し、ESG・サステナビリティ推進体制の確立に向けて、ESGの取り組みに関する基本方針等、サステナビリティを巡る課題への対応についての審議・決定並びにその関連諸活動を推進します。社会的な要請が高まっているTCFD(気候関連財務情報開示タスクフォース)や人権デューデリジェンスをはじめとしたESG課題に対する企業としての意思決定を経営レベルで実施するとともに、部門横断的なタスクフォースチームを結成して具体的なアクションプランの検討を行い、サステナブルな社会の実現と中長期的な企業価値の向上の両立を目指していきます。なお、サステナビリティ諸課題の重要事項は、経営会議の審議を経て決定し、取締役会に報告することとしています。
また、コンプライアンス委員会や環境委員会など、サステナビリティ・CSRに関連する重要な事項を審議するための各種委員会等を以下の通り設置しています。

サステナビリティ推進体制図

サステナビリティ推進体制図

サステナビリティ・CSRに関する各種委員会等(注)

監査等委員会 メンバー:監査等委員である取締役(5名)
開催回数:15回/年(2020年度)
役員指名・報酬諮問会議 メンバー:社外取締役(6名)+取締役会長+取締役社長
開催回数:2回/年(2020年度)
社外取締役による会合 メンバー:社外取締役(6名)+(必要に応じて)社内出身者
開催回数:2回/年(2020年度)
マテリアリティ推進会議 メンバー:社長を議長とし、CSO(取締役)、CFO(取締役)、GC、CTO、HR担当役員、グループ戦略推進室長、ドメイン・セグメント長、成長推進室長をメンバーとして構成
開催回数:原則年2回(2021年10月設置のため、2020年度実績なし)
サステナビリティ委員会
(旧CSR委員会)
メンバー:CSO(取締役、サステナビリティ担当役員)を委員長とし、GC、CFO(取締役)、CTO、HR担当役員、グループ戦略推進室長を委員として構成
(注)議題に応じて、ドメイン・セグメントの担当役員を招集
開催回数:4回/年(2020年度)
(注)開催実績はCSR委員会
コンプライアンス委員会 メンバー:GC(常務執行役員)を委員長とし、26名で構成
開催回数:2回/年(2020年度)
人権啓発推進委員会 メンバー:HR担当役員(執行役員)を委員長とし、28名で構成
開催回数:必要に応じ、都度開催
三菱重工グループ環境委員会 メンバー:CTO(常務執行役員)を委員長とし、13名で構成
開催回数:1回/年(2020年度)
輸出関連法規遵守委員会 メンバー:GC(常務執行役員)を委員長とし、18名で構成
開催回数:2回/年(2020年度)
  • 実施回数は報告の対象期間(年度)内数値。委員会メンバーは発行時点とする

国際行動規範への適合

グローバル・カンパニーとして、つねに国際的な行動規範に則った事業活動を行っています。当社は2004年に「国連グローバル・コンパクト」に参加し、人権、労働、環境、腐敗防止の4分野における10原則の普及・実践に努めていくことをコミットしています。また、2010年に策定された、組織の社会的責任に関する国際的なガイドラインであるISO26000を重視し、CSR活動の推進に活用しています。情報開示に関しては、非財務報告の国際基準であるGRI(グローバル・レポーティング・イニシアチブ)の「サステナビリティ・レポーティング・スタンダード」をはじめとした、国内外の報告基準に沿った情報開示に努めています。