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スクロールコンプレッサー搭載のメインエンジン駆動式
陸上輸送用冷凍ユニット 新シリーズを投入

発行 第 4639号
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 三菱重工業は、輸送用冷凍機で初めて三次元(3D)スクロールコンプレッサーを搭載したメインエンジン駆動式の陸上輸送用冷凍ユニット(通称:陸上レフユニット)「Sシリーズ」を開発し、11月より本格発売する。冷凍機の心臓部となる圧縮機を従来のレシプロ方式から3Dスクロール方式に切り替えることで、燃費を最大25%改善(当社従来機比)し、排出CO2を同じく25%(杉 約19本分/年)※1削減したのが特徴。また、圧縮機の大胆な軽量・コンパクト化を実現して容積で従来機比50%減を達成、これにより、新排ガス規制対応のために狭小化が進むエンジンルーム※2への装着性を大幅に高めている。

陸上輸送用冷凍ユニット Sシリーズ TDJS40D
 新シリーズは、全部で10機種。いずれも、圧縮機の変更に加え、各部品の設計の最適化をはかることで、システム全体として大幅な効率アップを達成、車両燃費の向上を実現した※3。

 当社独自の3Dスクロールコンプレッサーは、周(横)方向だけでなく、軸(高さ)方向にも圧縮する機構を持たせることで、効率向上と小型・軽量化を実現して大幅な省エネを達成した装置。2006年度(第34回)日本冷凍空調学会技術賞を受賞している。

 陸上輸送用冷凍ユニットは、食料品の冷凍輸送やコンビニエンスストアなどの弁当の配送、薬品や血清、さらにはIT関連などの産業製品の冷蔵輸送などに幅広く利用されており、当社はこの国内市場で30%強のシェア(金額換算では約50%)を持つリーディング・カンパニー。これまでも小型から大型自動車・トレーラー用までの豊富な品揃えを誇ってきたが、今回、メインエンジン駆動式を新シリーズに切り替えることで、輸送冷凍機のトップメーカーとして商品力を大幅に向上させた。

 当社は新シリーズの大幅な環境性能アップを武器に、国内はもちろん、海外市場でも積極的な販売を展開していく。  なお、今回のメインエンジン駆動式陸上輸送用冷凍ユニット「Sシリーズ」は、10月28日(日)から30日(火)まで東京・有明の東京ビッグサイトで開催される‘07トラックショーにおいて菱重コールドチェーン株式会社※4のブースで出品・展示される。
※1 年間のCO2削減分は、杉の木(50年杉で、高さが約20〜30m)1本が1年でCO2約14kgを吸収するものとして計算。[参考資料:「地球温暖化防止のための緑の吸収源対策」環境省、林野庁資料]
※2 年々強化されるディーゼル車を中心とした環境規制対応で補機が増え、エンジンルームはますます狭小化する傾向にある。
※3 メインエンジン駆動式の冷凍機は、圧縮機の動力を車両エンジンから直接摂っているため、冷凍機の効率向上はそのまま車両燃費の向上に直結する。
※4 当社100%出資の販売・据付・アフターサービスを担当する関連会社。全国に25ヵ所の直営サービスセンター、165ヵ所の指定サービス店を有し、圧倒的な販売・サービス網を構築、24時間体制で対応している。



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