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仏New NP社への出資に向け
フランス電力、アレバグループと正式合意

発行 第 5874号
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 三菱重工業は、フランスの原子力総合メーカー、アレバグループの再編に伴い、同国の大手電力事業者、フランス電力会社(EDF社)の傘下企業として発足予定のNew NP社への出資を正式に決定、EDF社ならびにアレバグループと合意しました。

 当社のNew NP社への出資比率は19.5%で、これにより、世界最大の原子力発電プラントの運用者であるEDF社と、原子力機器、システムの設計製造を担うNew NP社、および当社との連携を拡大、最新の安全性と信頼性を両立した原子力発電技術のグローバルな供給体制の確立を目指します。

 当社は2015年9月以降、アレバグループで原子力プラント用機器の設計、製造、燃料供給、およびプラント建設を手掛けてきたアレバNP社への出資を検討してきましたが、同グループの再編において、同社は今後、原子力分野で豊富な経験を有するEDF社の傘下となり、収益性の高い既設プラント向けアフターサービス、燃料供給、新設プラント向け原子炉関連機器の設計、製造、販売に特化したNew NP社として、新たに発足する予定で、このたび同社への出資を正式に決定したものです。

 今回の決定に際し、当社社長の宮永俊一は次のように述べています。
「当社は原子力発電技術の開発における日仏協力に長年注力してきましたが、今回の新たな体制による協力関係の深化と拡大に期待しています。これを機に、温室効果ガスの排出削減とエネルギーの安定供給という世界共通の課題の解決の有力な選択肢の一つである原子力発電の安全性と信頼性確保のための更なる技術向上とグローバル市場での普及に、より強力に邁進していきます。」

 当社とアレバグループは、1990年代からの燃料サイクル分野での協業に始まり、2006年の原子力発電分野でのより広範な協調の合意を経て、現アレバNP社との折半出資により合弁会社ATMEA社を設立し、両社技術の融合により、世界最高水準の安全性と、信頼性・耐震性を持つ電気出力120万kW級の加圧水型軽水炉(PWR)「ATMEA1」を開発、トルコを始め、新設計画が具体化しつつある新興国を中心に世界各国での拡販を進めています。

 EDF社は英仏両国において、計73基の原子力発電プラントを運用する世界最大の原子力発電事業者で、当社は同社プラント向けに取替用蒸気発生器15基の受注実績を有しています。また、EDF社と当社は、2016年6月、EDF社によるATMEA事業での販売・技術面などの支援や、両社の技術力と、高い専門性を活かしたグローバル市場での幅広い協力を含む原子力発電分野での協調に向けた覚書(MOU)を締結するなど、良好かつ強力な協力関係の構築を進めています。
 今回の当社によるNew NP社への出資は、これらアレバグループ、EDF社との密接な協力関係を基に、日仏両国間の原子力産業分野での連携強化も念頭に成立したものです。

 当社は引き続き、New NP社への出資手続完了に向け、EDF社、アレバグループなどとの最終的な調整を行い、2017年末には全ての手続が完了する予定です。
 また、当社はアレバグループと、燃料サイクル分野を中心に事業を手掛けるNew AREVA Holding(従来NewCo社と呼称)への5%の出資も予定しており、同じく同年末の手続完了に向け、引き続き各種の手続を進めてまいります。

Tags: 原子力,欧州,パワードメイン
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