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オーストリアに原動機の調達・エンジニアリング会社を設立
GTCCプロジェクト受注・遂行能力と調達能力の強化をはかる

発行 第 5081号
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 三菱重工業は、オーストリアに原動機の調達・エンジニアリング会社「MHI Engineering Vienna GmbH」(エムエイチアイ エンジニアリング ビエナ)を設立する。中長期的に欧州地域で伸張が期待されるガスタービン・コンバインドサイクル(GTCC)発電設備の需要などに機動的に対応していくのが狙い。欧州地域の原動機市場に精通したエンジニアを現地に配置することにより、EPC(設計・調達・建設)ノウハウを蓄積して、新規プロジェクトの受注・遂行能力と調達能力の強化をはかっていく。

 今回の新会社設立は、当社が2010事業計画で掲げている「グローバル・ビジネス拡大」戦略の一環。
 新会社は、当社の欧州原動機事業統括会社であるMitsubishi Power Systems Europe, Ltd.(MPSE)の傘下企業として、欧州域内とその近隣諸国を事業の対象地域とする。本社所在地はウィーン。資本金は100万ユーロでMPSEが全額を出資する。設立時の従業員数は25名規模。

 具体的には、現地エンジニアの豊富な経験を活かして、欧州地域の顧客ニーズを捉えたEPCソリューションを提案し、MPSEと一体となった新規原動機プロジェクトの発掘に繋げていく。また、全世界の原動機プロジェクト向けに、欧州の発電プラント機器メーカーからの資材調達を担当、エンジニアリング能力を駆使して最適な機器調達をはかっていく。さらには、他製品を含めた全社の調達拠点としても活用していく。

 欧州GTCC市場は現在、景気低迷や再生可能エネルギー中心の政策により足踏み状態が続いているが、老朽化した石炭焚き火力や原子力の代替として徐々にGTCC導入の機運が高まっている。また、欧州近隣のトルコやポーランドなどでは、一足早い景気回復に伴い、すでにGTCC商談が活発となっている。新会社はこれらGTCC需要の取り込みに注力していく方針。

グローバル展開を加速する当社は、今回の新会社設立を、重点市場における原動機事業の現地化の一モデルと位置付けており、これを機に、現地エンジニアリングリソースの拡充を進めて、一層の受注拡大をはかっていく。

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