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長尺ワークに対応した立形マシニングセンター「MV80」を開発
航空機・原動機部品や金型の加工現場を中心に普及目指す

発行 第 5044号
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 三菱重工業は、長尺ワークに対応した立形マシニングセンター「MV80」を開発、本格販売を開始した。普通のマシニングセンターでは“ワークが長過ぎてテーブルに載せられない”、門形加工機では“機械が大き過ぎる”といった顧客ニーズに応え、ワークの大きさに応じて可能な限りコンパクトな機種を選択できるようにした。航空機や原動機の部品、長尺金型の加工現場を中心に普及を目指す。

【立形マシニングセンター「MV80」】
 MV80は、最大のテーブルサイズが長さ3,000mm×幅800mmで、最大ワーク質量3,000kgを積載可能とした。さらに、奥行3,000mmの設置しやすいレイアウトに収め、手掛ける最大ワークの長さや高さ、必要な主軸の回転速度に合わせて、豊富なバリエーションの中から、最適の機械を選べるようになっている。

 主軸回転速度では6,000回転/分仕様の主軸か、金型の高速加工などに適した2万回転/分仕様の主軸かを選べる。また、高さのあるワーク向けに、門形構造のコラムを250mm高くしたハイコラム仕様も用意。テーブル長およびX軸ストロークも500mmピッチで選択できる。さらに、オプションでNC(数値制御)円テーブルを装着することにより複合加工にも対応できる。

 機械本体には吸振性に優れた鋳物構造を採用した。このほか、カム式高速ATC(工具自動交換装置)を搭載し、メンテナンス部を一ヵ所に集約するなど、作業性にも配慮している。当社がマシニングセンターと門形加工機で培った技術を結集し開発したもの。

 当社の工作機械は、自社事業所や協力企業における様々な加工にも多く使われており、こうした加工現場のきめ細かいニーズを新たな製品開発に反映させているのが特色。MV80にも、当社が手掛ける航空宇宙、原動機、量産品など多様な事業からの声を豊富に採り入れている。

 今回のMV80投入により、長尺ワークに対する需要を着実に掘り起こし、顧客の拡大に弾みをつけていく。

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